あいちトリエンナーレ地域展開事業

アーツ・チャレンジ2019


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―選考委員講評―

五十嵐 太郎 木村 絵理子 角 奈緒子 拝戸 雅彦

木村 絵理子
ERIKO KIMURA
横浜美術館主任学芸員

福岡県生まれ。早稲田大学大学院文学研究所芸術学(美術史)修士課程修了。2000年より横浜美術館にて勤務。
2007-08年展覧会「GOTH-ゴス-」、2009年「金氏徹平:溶け出す都市、空白の森」展、2011年「高嶺格:とおくてよくみえない」展、2012年「奈良美智:君や僕にちょっと似ている」展、2013年「Welcome to the Jungle熱々!東南アジアの現代美術」展など主に現代美術の展覧会を中心に企画。2005年横浜トリエンナーレアシスタントキュレーター、2008年 Kuandu Biennaleゲスト・キュレーター、2011年 Busan Sea Art Festival 日本作家コミッショナー、2017年ヨコハマトリエンナーレにキュレーターとして参加。

アーツ・チャレンジ 2019 審査講評
 一昨年以来の参加となった今回のアーツ・チャレンジでは、前回以上に提出されたプランに対して、審査員からの意見や注文が多く出されたことが印象的であった。もっとも、それはプランに不備があったというより、むしろキュレーターの立場から、作品に対する意見や、展示プランに対するカウンター・プロポーザルを示したくなるようなプ ランが多かったということの証明でもあると思う。例えば、審査員内では高評価であった加藤立氏のプランに対しては、愛知芸術文化センターの中だけで完結するのではなく、名古屋の街中など、より公共性の高い場所で作品が展開し、行為の面白さだけでなく場と行為の関係がより有機的な拡がりを持つことを期待したい。あるいは、進藤篤氏のプランについては、作品を動作させる機器の動きが既視感を抱かせるものにならないよう、また、長期間の展示に耐える動きが実現できるような障害物やフレームを設けるといった動作テストをしっかり行って、且つ事前に入念な準備があったことなど微塵も感じさせないよう、軽やかさのある作品を実現してもらいたい。それぞれの作品が、内容面や 完成度、安定感の点などにおいて、これまでとは違うステージへと一歩上がることができるような機会となることを期待したい。
 こうした期待は、提出されたプランの多くが、これまで制作してきた作品を想定の範囲内で拡大させた内容であるケースが多く、過去の作品資料を見れば完成した展示について想像ができるように感じられたことへの物足りなさの裏返しでもある。本プログラ ムは、その名の通りにチャレンジの場であるので、ぜひ今後応募を検討している人、あるいは今回選ばれた人も、過去の成功体験だけに頼ることなく、新たな作品を生み出すための挑戦を続けて欲しいと思う。また、アーツ・チャレンジは展示に際して選考委員のうち1名のキュレーターが助言をするという点に特徴があるプログラムだ。参加者の多くはキュレーターとの協働による展示の経験がまだまだ浅いことと想像するが、今年度は特に、愛知芸術文化センターであいちトリエンナーレをはじめ様々な展示を実現されてきた拝戸氏がキュレーターに立っているので、ぜひ施設のことをよく知るキュレーターだけが持っている展示のノウハウや、作品の見せ方・見え方について意見を求めつつ、作品を拡張させる好機と捉えて展示に取り組んでもらいたい。




あいちトリエンナーレ地域展開事業実行委員会事務局
〒460-8501 名古屋市中区三の丸三丁目1番2号 (愛知県県民文化部文化芸術課内)
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